海外企業でも活躍中のWebデベロッパー、安藤祐介氏に学ぶ英語とプレゼンの上達方法

2015年9月21日

約32分

PHP、Perl、Ruby、Javaなどの言語を中心に、国内外の企業でWebデベロッパーとして活躍している安藤祐介氏。IT系のスクールや専門学校でプログラミングを教える講師、勉強会やイベントなどでのプレゼンも精力的に行っている。特にプレゼンについては多い時で年間30件行ったこともあり、日本国内・海外問わず積極的に活動。著書に「Chef実践入門 ~コードによるインフラ構成の自動化 (WEB+DB PRESS plus)」「CakePHP2 実践入門 (WEB+DB PRESS plus)」などがある。

ちゃんと問題解決できるだけの土台っていうのはやっぱり必要

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こんにちは、FrogのManaです。今回はWebデベロッパーとして、またカンファレンスでのスピーカーとして国内外で活躍中の安藤祐介さんにお話をお伺いします。安藤さん、よろしくお願いします!

よろしくお願いします!

ではまず、自己紹介をお願いします。

はい、名前は安藤祐介といいまして、名前は基本的にオンラインでも出してやっています。TwitterとかGithubがyandoっていうのと、yandodっていう二つあって、サービスによって違うんですけど、主にPHPのエンジニアとして知られています。

PHPに関する書籍も多く執筆されてますよね。

そうですね、本は一年に一冊くらい書くんですけど。PHPの本だったり、一番最近だとChefっていうクラウド関係でよく使われるソフトウェアの話だったりとか。まぁネタがあればなんでもやるって感じですね。

PHPに関しては任せろという感じですかね?

まぁ面白そうなものがあればなんでもw

普及活動もよくされてますよね?PHP祭りでしたっけ?

そうですね、面白いものを見つけると、それを誰かに伝えたいっていう気持ちがわいてくるので、ブログに書いたり、どこかでしゃべったりっていうのをよくやってますね。

アメリカの会社でも働いていたということを聞いているんですが、結構長い間アメリカの方でも働いていたんですかね?

そうですね、今ちょうど半々になるかなというところだと思うんですけど。最初は日本のソフトウェアの会社に入って、そこでPHPをやっていたんですが、そこで縁があって楽天に入りまして。最初は国内のPHPを使った仕事をしていて。2009年くらいからリンクシェアっていう、当時楽天が買収したアメリカのアフィリエイトの会社があったんですけど、そっちの方に駐在っていう形でいくようになって。それ以降はアメリカのWeb系の会社が日本向けにビジネスやるっていう機会に携わる形の仕事が多くなっていきました。

何かきっかけがあって海外の企業で働くっていう風になったんですかね?

きっかけは本当に偶然で。当時日本でも結構PHPのフレームワークの活動もたくさんしていて、その関係で当時の楽天の社内でもフレームワークの社内での普及活動とか、社内で使うためのライブラリーを作ったりっていうのが仕事だったんです。それと同じようなこともアメリカの子会社で誰かやれないかっていう話があって。で、そこに立候補して面接とかをして、無事行けたっていう感じですね。

Webデベロッパーとして海外の企業に入社するために、具体的に必要なものっていうのはありますか?

最近アメリカのIT企業に入りたいっていう人が若い人でも結構増えてきてると思うんですけど、やっぱり求められるもの自体は日本の会社でやるっていうのと、アメリカの会社でやるっていうのでそんなに差はないのかなっていう気がします。

そうなんですね。英語力っていうのがやっぱり大切かなって思うんですけど、それ以外にスキルの方が大事ってことですかね?

結局英語っていうことでいうと、僕は別に留学してたとか帰国子女っていうのは特にないので、そんなに得意だっていう認識はないんですけど、そうなるとやっぱり英語がうまくない分、うまく説明ができないっていうのがあると思うんです。それでもちゃんと問題解決できるだけの土台っていうのはやっぱり必要になってくるのかなって思いますね。

なるほど。今もアメリカ出張されてるところですよね?

そうですね。今Facebookで働いてるんですけど、だいたい一年の2割くらいは出張っていう形で本社に行ったりだとか、僕の場合はシンガポールが多いんですけど、他の拠点に行ったりっていうのが入ってきますね。

2割って結構多い方ですよね?

正直入ってみるまで2割ってそんなことないだろって思ってたんですけど、いざスケジュールにしてみると2ヶ月に一回くらい出張してるので。

ですよね。多いと思いますよ、2割って。

なんか落ち着かないですねw

落ち着かないですよねw でもやっぱり本社で得られるものもすごくたくさんあると思うので、有益かなって思います。

来てみないとわかんないことって、生活面でもそうですし、仕事のことでも。最近リモートワークって増えているので、それこそSkype使ったりとか、Slack使ったりとか。いろんなツールを使ってリモートで仕事をするのって増えてきてはいるんですけど、やっぱりFace to Face(対面)じゃないと伝えられないものってたくさんあるので。そのためにはやっぱり行かないとだめだなっていうところがありますね。

先ほど英語についても触れられたんですけど、アメリカの会社、海外の会社とやりとりするには基本的に英語になりますよね?

そうですね。やっぱりエンジニアの仕事だと、例えば社内のシステムについてだったりとか、社内だけで使っているソフトウェアのドキュメントを調べたり、自分で書いたりっていうのがあるんですけど、そこに日本語が出てくる余地っていうのはまったくないですね、やっぱり。

そうなりますよね。いろんな国の方が働いてるかなと思うんですけど、ネイティブじゃない人もたくさん働いてらっしゃいますよね?

直近三社ともアメリカの会社だったんですけど、会社の設立された経緯とかによってどういう国の出身が多いとかっていうのは結構偏りがあるかなって思っていて。例えば最初に行ったリンクシェアっていう会社はニューヨークにオフィスがあったんですけど、そこのオフィスでは結構ロシア系の人が多くて。ロシアとか、ユーロとか、東欧から旧ソビエトの国々。結構あのへんの人たちってエンジニアになって移民してくる。グリーンカードの抽選あててアメリカの企業に入社する人って結構多くて。不思議なことにロシア人のエンジニアと日本人のエンジニアって妙に気が合うんですよ。

そうなんですか?具体的にどういったところで気が合うって感じますか?

なんか、控えめなんですよ。

そうなんですね?もっとグイグイきそうなイメージはありますけどねw

アメリカ人はグイグイきますね。

なるほどw 他の地域の方はそうでもない感じですか?

旧ソビエト圏の人たちって、みんなで協力してやっていこうっていう意識があって。「俺が俺が」って主張する前に、空気を読むところがあって。すごいやりやすかったですね。

そうですね、チームワークっていうのが作りやすいですよね。

あと、IT系のエンジニアの仕事をしていて、日本以外の国の人と仕事するっていうとインドの方の人たちとか、中国系の人たちって結構多いと思うんですけど、そういう人たちもちょっと違う世界観というか、雰囲気を持っているので。やっぱり違うんだなーって、やってみて感じましたね。

いろんな国の人達と話す機会があるっていうだけで結構視野が広がりますよね。

例えばアメリカに出張したり住んだことある人あるあるだと思うんですけど、Fahrenheit(華氏・°F)ってあるじゃないですか。気温の表記がアメリカだけ違うんですよね。

あ、あれってアメリカだけだったんですか。

Wikipediaとかでしっかり調べたわけじゃないんですけど、覚えているのが、「明日暑いねー。何度くらいだろ?」「100度いくかなー?」みたいなw

言いますよねw 燃えちゃうってw

そうそうw その時にたまたまミーティングルームにいたのがロシア系の人と日本の人とフィリピンの人とかで。いわゆるアメリカ出身の人がいなかったんですよ。「あれ、じゃあこのメンバーだったら摂氏(℃)で話したらいいじゃん」ってw

確かにそうですよねw まぁ、なかなか計算するのが難しいのもありますしねw なんか面白いですね、そういったいろんな文化の人と触れ合うのが。

生活の感覚の違いって仕事の仕方の違いに表れてくると思うんですよね。

影響してきますよね。ミーティングひとつとっただけでも、意見の交換の仕方とか、聞き方も全然違ってきますもんね。

その時に思ったのが、「このミーティング、誰も何も言わなかったらあと5分で終わるな」とかってあるじゃないですか。言おうと思ったら言えることあるけど、別に言っても最終的な結論には影響ないだろ、みたいな。それくらいの話題を、日本人とかロシア系の人たちは黙っておいて、早く終わらせちゃおうみたいな感じがあるんですけど。もちろん個人の性格の差はあるんですけど、その時にインターンからあがってきたアメリカ人の人は、あえてそこで言うみたいな。

グイグイですね。

そうなんですよ。そこからすったもんだですごい長時間のミーティングになるw でも別に最終的にその人はそれをそんなに強く主張したかったわけじゃなくて、言ったら気が済んだみたいな。なんだよーってw

自己満足w 面白いですねw
英語の話題にちょっと戻るんですけど、さきほど留学だとか帰国子女ってわけではないよっていう風におっしゃってたんですけど、じゃあ実際どうやって身につけたんでしょうか?

学校で勉強してたのって高校までですね。その後大学ではイタリア語とトルコ語を外国語としてとってて。英語は選ばなかったんですよ。なんでそんな事ができたのかわかんないですけどw 大学で英語の授業ってひとつもとってなくて。丁度その頃、2000年くらいですね。ICQっていうチャットのツールがあって。Skypeみたいなやつなんですけど、プロフィールとかも入れられて。そこで日本に興味がある海外の人からランダムにメッセージがきて。そういう人たちの相手をするっていうので英語を使っていましたね。

「その相手するのに英語使ってた」と今さらっと言われましたけど、土台がそんなにない状態ですよね?

その時はGoogle翻訳もなかったですけど、それこそ辞書とかひいてた気がします。

すごいですね。それでもしようと思ったわけですよね。

思い返してみると、その頃最初はどっちかっていうとイタリア語でやってましたね。

じゃあイタリア語は問題なく?

いやー。イタリア人の友達とチャットしていて、初めて大学の時に自分のアルバイトで貯めたお金で海外旅行にいった時に、イタリア人の友達を尋ねたんですよ。向こうに行ってみたらボキャブラリーが足りないんですよ、全然。

実際行ってみると感じますよね。

で、その時になんだかんだいって英語の方がボキャブラリー多いなって。「川」をなんて言うみたいな。川の流れがあったんですよ。車乗ってて。「川」っていう単語をイタリア語でFiumeって言うんですけど、その単語をパッと思い出せなかったか、そもそも知らなかったかわかんないですけど、出てこなくて。で、「水が動いててー」とか話をしてて、「それって英語で行ったらRiverじゃない?」みたいな話をして。「ああ、英語の方がやっぱりスッと出てくる単語多いんだ」ってw

確かにw 私も初めてフランスに旅行にいったときに、「フランスすごい!」って思って、フランス語を勉強しようと思ったんですけど、やっぱりボキャブラリーは英語のほうが圧倒的にあったので、「もうフランス語やーめぴ」って思って、英語に転向したんですよ。やっぱり身近にあるもので言えば英語のほうが圧倒的に親しみやすい感じはありますよね。

言っても義務教育で否応無しにやってますし。

そうですね。高校もあわせて6年間は英語も勉強してるので、そこは違いますよね。

それ以降チャットでも英語を使うのが増えたし、逆に日本に旅行きたいって言ってインドネシアの子とかが日本にきた時にガイドして、英語でしゃべったりするようになったんですけど。最初はすごい緊張して汗びっしょりになってました。

わかりますそれw 背中が汗びっしょりみたいなw 私も経験あります。

英語でしゃべった時だけかく汗があったんですよね。

確かに感じますよねw 特にチャットをベースにしてたんであれば、スピーキングがちょっと、自分だけでは伸びないところかなって思うので、余計その謎の汗をかいたりっていうのがありますよね。じゃあもう本当に英語は独学なんですね。

そうですね。今エンジニアの人とかで言うと、例えばGithubでなんかソフトウェアの説明を見たりとかって言うと多少英語見たりとか。あとはエラーメッセージが日本語のソフトウェアしか使わないっていうのが最近は難しくなってきてると思うので、見てはいると思うんですよね。

ただそこを見て、立ち止まれるかどうかですよね。英語だからわかんないって言ってすぐそのエラーメッセージを閉じちゃう人も多くいると思うんですよね。そこで「なんでエラーなんだろう?」って思えるかどうかで、英語の伸びが変わってくるのかなって思いますね。

最初はやっぱり日本にいる環境だと読み書きから入った方が楽だと思うので、最初のステップはそこですよね、やっぱり。

まず慣れることかなっていうのはすごく感じます。
プレゼンについても、ちょっと聞いてみようかなと思っております。安藤さんはプレゼンを年間通して多く行なっているとお伺いしたのですが、実際どれくらいの回数をされているんですかね?

そうですね、年によってばらつきがあるんですよね。特に前の会社はEngineyardっていうクラウドの会社にいて、Evangelist(伝道者)じゃないんですけど、正確にはセールスとマーケティング両方やってるっていう形だったんですけど、外に出てしゃべるっていうのも仕事のひとつでやっていたので。確か一番多い時で年間30回だか40回やったと思います。

すごいw 全部覚えてますか?

スライドの枚数を数えたんです。Dropboxにスライドを入れておくフォルダがあって、一年が終わったら一年分まとめてフォルダきって移すっていうのをやっていたんです。その中身の数を数えたらそれくらいでした。

一つ一つスライドを見たら思い出せますか?この時こんなだったなーとか。

プレゼンをうまくやるためのコツっていうのとも絡んでくると思うんですけど、自分なりの流れというか、この流れでやるとスムーズとか、この内容は必ず入れた方がいいっていうのが出てくるので。ある程度回数多くても共通してる部分っていうのは結構多いですね。

なるほど、流れ自体はそんなに変わらないんですかね?

お笑い芸人みたいなものですかね。最初「どーもー」って手を叩いて出てきて、世間話して、本題をやって、「ありがとうございましたー」で終わる。

それも慣れっていう部分が多いのかなって思うんですけど、最初からうまくできましたか?

一番最初に人前でしゃべったのって、自分の経験だと、教員免許を持っていて。今も持ってるんですけど。その教育実習ですね。そこで中学生相手に全クラスに同じ授業をやるわけじゃないですか。そうすると一回目より二回目が絶対よくできるし、二回目より三回目の方がもっとよくできるし。三回目、四回目の方がもっとよくできるってなるので。そういう、繰り返しっていうのがすごい大事かなって。

今でもプレゼンをする前に何度も練習するタイプですか?

特別練習っていうのはあんまりしないんですけど。過去に話した流れを使ったり。LT、ライトニングトークとか、制限時間が短い時はストップウォッチで時間はかって練習しますね。

時間との戦いになりますもんね。年間たくさんプレゼンをされているとおっしゃっていましたが、英語でもプレゼンをされているんですかね?

英語は、多い時でも年に二回くらいですかね。海外のプログラミングのカンファレンスにも、確か2009年か2010年くらいから結構行くようになって。最初は参加者として行ってるんですけど、だんだん慣れてきたら最後飛び入りのLTをちょっとやったりだとか。初めて普通の講演を応募した時は、もう今年はやるぞ!って決めて、CFP、Call for papersっていう、講演の募集があるんですけど、そこに応募して。で、通ったら行くぞみたいな。で、幸い通って。一回やるとそれ以降やる方も簡単になりますし。

そうですよね、最初が結構きついですよね。

まぁなんでもそうですよね。日本の初めて行く勉強会とかも、行く度に、どんなところ行ったってどきどきしますけど、何回か行けばやっぱり慣れますし。

どんな国でいままでプレゼンしてきたんですかね?日本以外で。

最初にやったのがイギリスですね。それはCakePHPっていう、PHPのフレームワークのカンファレンスだったんですけど。ヨーロッパでやると、割りとEU圏の人たちがすごくたくさん来て、あとちょっとアメリカの人が来るって感じなんですけど。そこでもやっぱり、必ずしも英語ネイティブじゃない人も多くて。半分以上はネイティブじゃない人でしたね。なので、実際自分が参加者として出てても、南米出身の人とか、結構英語訛ってますし。

訛りを気にして、しゃべるのに苦手意識を感じる日本の方って多いと思うんですけど、訛りってどこの国でもありますしね。

みんな訛ってますよ。みんなはちょっと大げさですけどw きれいにしゃべったら、その方が頭良く見えるというか、スマートに見えるので、きれいな発音ときれいな文法で喋れたほうが、より良くみえるっていうのはあると思いますね。

同じ英語圏でも、イギリスの奥地の方に住んでらっしゃるおじいちゃんおばあちゃんとちょっと話したことがあるんですけど、まぁだいたいわかんないですよねw そういうのもあるので、日本人だから、訛ってるからって言って、しゃべるのに苦手意識持たなくても別にいいかなと思うようになりましたね。イギリスに行って特に思うようになりました。

英語でしゃべる時に緊張するみたいな話で思ったのが、日本語でしゃべる時もそうですけど、結局知らない人と初めてしゃべるって、緊張するんですよね、やっぱり。相手が何を、どういう話を話すかわからないし、どういう言い方をしたら通じるのかわかんないので、すごいドキドキして話すじゃないですか。それがそもそもあって、それにプラスして自分が不慣れな英語でしゃべるっていう、ドキドキがプラスされてアップアップになってるんですけど。その割合みたいなものが結構見知らぬ人と喋るほうが大変っていうのに気づくと、その分英語のプレッシャーは少しだけ軽くなりますね。

確かにそれはありますね。私もすごく昔コミュ障だったんですけど、まぁ今もコミュ障なところはあると思うんですけど、日本語でも、日本にいる時でも、知らない人にちょっとずつ話しかけようっていう風に意識を変えると、英語でも話しがしやすくなったかなっていうのは、自分でも感じます。なので、英語だけじゃないよという感じですかね。

例えば海外に住んでるとか、活動してるっていう日本の人も増えてきてると思うんですけど、その中でも、いわゆるサービス業とか、レストランのウェイトレス、ウェイターとかを日本でも海外でもどっちでもいいんですけど、アルバイトでやってた人って、とっさの対応とかすごい強いですよね。

フォローがすごく上手にされてたり、さりげなかったりっていうのが感じますね。

そういう能力って多分、英語とはまた別の能力なので、分けて考えた方が楽ですよね。

確かにそれはありますね。
カンファレンスをたくさんしてきた中で、いろんな繋がりを得られたかと思うんですけど、カンファレンスを通して何か変わったこと、得たもの、ありますか?

これもやっぱり日本でやっていた時と海外のイベントでやった時と、それぞれ似てる部分、違う部分あるんですけど、自分が思ってることって、思い込みが入っているので、いざ他の人に話してみると、うまく伝わらないことがあったり、「それは違うんじゃない?」って言ってもらったりすることがあって。そういうやり取りを通じて自分が見えてなかったこととかって見えてくるので、それってすごく大事なことかなと。一人でやってても気がつかないので。

そうですよね。何か勉強する時でも、自分で一人で勉強するよりも、人に教えながら勉強した方が身につきやすいっていう風にも聞いたことがあるので。それと同じ感じですよね。

そうですね。それこそパソコンの使い方ひとつとっても、人によっては全然違いますし。「絶対こんな機能誰も使わないよ」って思ったのが、意外と目の前で使ってる人がいると、便利そうって見えたりw それが更に国の違いとかっていうのが出てくると、レベルの違う違いが出てくるので。僕の中でいうとやっぱりロシア系の人たちと一緒に仕事だとか、フランスの人と一緒にしゃべったり仕事したりっていうの、もうカルチャーショックがものすごく大きくて。あと、発表した内容に対するフィードバックっていうのも、やっぱり違う人が見ると違う反応が返ってくるので、それによって次にソフトウェアを公開したりとか、英語の記事を公開する時に、どういう風にした方がいいのかなっていうのは気がつくようになりますね。

アウトプットの仕方もだんだん変わってきますよね。

そうですね。例えばプログラマーの人ってソフトウェアを作って、Githubに公開したりってよくすると思うんですけど、一回海外の人からメールが来たりだとか、Pullリクエストがきたりっていうのが始まると、Read meとか、コメントとかを日本語でつけた方がめんどくさいなって思うようになりました。僕の場合。

見る人の数が、英語圏の方のほうが圧倒的に多いので、そういった面も考えなきゃいけなくなりますもんね。

いけなくなるっていうか、そっちの方が楽なんですよね。結局見てる人自体は日本の人よりも海外の人の方が母数が多いので、日本でもあんまりバズらなかったものでも、あなどれないのが、ロシア圏って結構エンジニアの母数がいるので、そういうところからくる例えば「君のソフトウェアこういう機能あるの?」っていう質問のメールとかダイレクトでくるやつは、日本の人からメール貰うのって、年間でも5、6通だと思うんですけど、南米、インド、ロシア圏あたりは本当に多い時だと毎日のようにきますからね。

それに一つ一つ対応しているわけですよね。

まぁ、気が向く範囲でw

全部は対応しきれないよ、とw

そうですねw レベル間の違いとかもありますけど。でもやっぱりそういうの見ちゃうと、英語で書いておいた方がよかったな、とか、書いておいてよかったとか、実感しますね。

安藤さんは先程もおっしゃいましたけど、独学でも英語は勉強できるってことですもんね。

ただやっぱりどうしても読み書きから、特にインターネットに親しんでる人からすると、どうしてもググってみて、変換して、ってやると、読み書きによってしまうので、そういう意味でやっぱり、例えばカンファレンスに行ってみるとか、留学するとかもそうですけど、いざそこにはもう英語しかないっていう環境で過ごしてみると、やる気がでるだけではなくて、自分が今いる、日本で勉強する環境は結構恵まれてるっていうのに気がつくような気がしますね。

海外にいくタイミングもないよっていう人でも、ちょっと意識を変えるだけで英語に慣れるかなっていうのは感じますよね。

特に最近は、AppleがやっているWWDCとかに日本から行く人も結構増えてますし、海外のイベントに行くのに迷ってる人にいつも言ってるんですけど、なんかすごい、海外のイベントに行くかどうか迷ってる時に、人生の一大事みたいに、大事みたいに相談してくる人が結構いたんですけど、「いやいや、海外旅行くらい、大学生でも誰でも行くじゃん。興味があったら行けばいいんだよ」って。

特に海外に慣れてない人にとっては一大事かもしれないですけど、行ってみたらなんてないことだったりしますしね。
今後プレゼンの予定なんかはあるんですかね?

最近はあんまり時間が取れていないので、まぁ、依頼を受けて調整がついたら。一番多かった時期に比べたらだいぶ少ないですね。

じゃあ機会があればぜひという感じですかね。

そんな感じですね。

ぜひ私の方も機会があれば安藤さんのプレゼンを聞いてみたいなと思います!本日は貴重なお話を聞けてよかったです。安藤さん、今日はありがとうございました!

はい、ありがとうございました。

インタビュアー

gotoworks510