ベストティーチャーの宮地俊充氏に学ぶ英語学習法

2015年7月30日

約34分

オンライン英会話サービス ベストティーチャー代表の宮地俊充氏。自身の英語学習経験を元に、「自分が英語で何を話したいか」に重点をおき、従来のようなそのまま英会話レッスンを始めるのではなく、話す内容を添削してもらうという事前準備を行ってから会話を始めるスタイルを提唱。文科省の掲げた「4技能(ライティング・スピーキング・リーディング・リスニング)」を伸ばす英語学習を目指している。

受け身の姿勢でいる限り、何をやってもうまくいかない

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こんにちは、FrogのManaです。今回はオンライン英会話サービスのベストティーチャーを運営している宮地俊充さんからお話をお伺いします。
ではまず自己紹介をお願いします。

はい、株式会社ベストティーチャーの代表をやっております、宮地と申します。この会社は2011年に起業して4期目が今丁度終わろうとしているところです。いわゆるフィリピンでSkypeで話すようなものではなくて、自分が話したいことを書いて添削してもらってからSkypeで話すっていうレッスンをしてるんですね。なので、最近「4技能」って言っているんですけど、ライティングとスピーキング、リーディング、リスニングの全部ができるっていうスクールをやっております。

他のオンライン英会話のサービスって結構話すだけで終わったりっていうことが多いかと思うんですけど、やっぱり他の技能を伸ばすことによって、スピーキングも上げていこうっていう試みですね。他のオンライン英会話との大きな違いっていうのは、そういったライティングから始めるよっていうところですかね。

そうですね。

なるほど。Webサイトを見たところ、そういった話すことだとか、書くこと、聞くこと、読むこと以外にも、試験対策講座もあるとお伺いしました。IELTSやTOEFLに対応しているんですかね。それって通常の英会話のレッスンとはどういった風に違うんでしょうか?

試験の対策を始めた理由は、結局試験に出るから勉強するっていうのが一番勉強する形だなと思って。一般的に社会人の方が勉強する時って、効果測定がしづらいなというのがあって。「なんとなく英語しゃべれるようになったかも」とか、「外国人とやりとりできた」とか、主観的な指標しか無いなと思っていて。それよりもTOEFLとかIELTS、英検などの4技能と言われる試験をちゃんと定期的に受けることによって、自分の能力を測っていくやり方が一番いいなと思ったのがきっかけですね。

なるほど。ベストティーチャーの元々のアプローチ方法である4技能を伸ばすという事と関連付けたテスト対策ということですね。

そうですね。通常コースと4技能の試験対策講座って、システム自体は同じなんですよ。だけどコンテンツが通常コースの場合はビジネス英会話と日常英会話という形なんですけど、4技能の試験対策講座の場合は、出版社や教育会社と提携して、そのコンテンツを頂いて、試験対策ができるようになっています。

結構徹底的に鍛えようという感じですね。

そうです。社会人というよりも、高校生なんですけど、今後大学受験で4技能の試験を利用するという流れが実はあって。僕らの世代だと、センター試験を受けて、各大学の2次試験を受けて、受かった・受からないという感じだったんですけど、今後はTOEFLとかGTECという外部試験を皆が受けて、そのテストの点数を持って大学に出願するという形になるんですね。なので、各大学が2次試験を作るんじゃなくて、外部試験と言われているTOEFL、IELTS、GTECなどを利用するという形になるので、それを見据えているというのが、一番ビジネス的には大きいです。

大学入試だけの英語では海外では通用しないと言われてたりもしましたもんね。そういった学生向けのアプローチもしていると。一番のユーザーは学生になるんですか?

現状は社会人がほとんどなんですけど、今後は高校生の方が受験で使うというところで利用するという形にしていきたいなと。

今後、法人向けの英会話というのもドンドン伸ばしていこうかなという風にもお伺いしました。

個人と学校と企業と、3つやっているんですね。企業は企業で、英語の公用語化やグローバル化を目指されている会社さんが多いので、そこで法人研修を使っていただくというのはずっと伸びています。

やっぱり働いてみて必要性を感じるというのはすごく多いですもんね。
英語学習についてなんですが、中学校、高校と英語を習っていながら、日本人の英語は上達しないとよく言われていると思うんですよ。それって何か理由があると思いますか?やっぱりさっきおっしゃったような、4技能が鍛えられていないからということですかね?

英語は体育と一緒だと思っていて。例えばテニスだったら、ラケットの振り方とか、スマッシュの打ち方とかを、口頭ベースで教えたり、動画を見せたり、先生が実演しても、結局みんな自分がラケットを持ってテニスしないとダメだと思うんですよ。それとまったく一緒で、英語で先生が単語を教えたり、リスニング教材流しても、その人自身が話さないといけないという状況に追い詰められないと意味が無いもので。結論、実技科目なんですよ。実技科目というのは、集団授業とマッチしていないと思っていて。今の学校の教え方だとできないんですよ。

そうですよね。一人の先生に40人の生徒だったら、とてもじゃないけどちょっと難しいですよね。

そうなんですよ。できるかできないかっていう実現性を重視してしまったがために、実技科目の英語を間違った教え方をしているというのが私の考えです。

そういったのを、どうやったら伸ばしていけるんですかね?やっぱり個別授業を増やしていかないと難しいんですかね?

そうですね。そこはITの出番だと思っていて。リアルの場に外国人40人集めるって結構きついんですよ。それをITを使えば世界中と繋ぐことができるので。かつ実現性があるんです。

以前、中学校でSkypeを使った英会話授業を行ったと記事で見たのですが、いかがでした?どんな感じでした?

やっぱり盛り上がりますよ。実技科目なんで、実際、やっぱり外に出てラケット振りたいじゃないですかw

そうですよねw 生徒たちも恥ずかしがらずに、ちゃんと行なっていましたか?

もちろん性格や雰囲気もあると思うんですけど、比較的積極的に取り組んでいただいています。

そういったITの技術を使えば、日本にいても英語の勉強はできますかね?

そうですね。集団授業じゃなくて、個別授業にしなきゃいけないので、それをやるとしたらITを使わざるを得ないというところが、最大の僕らの価値なのかなぁと。

ただ、少し思うのが、日本にいたらやっぱり英語って使わなくても生きていけるじゃないですか。そこで英語が必要っていう危機感は日本にいたら感じにくいかなと思うんですね。そういったところはどう見直していけばいいんですかね?

そこを入試で出すことにして、強制的にやらせるというのが文科省の方針なんです。だから大学入試でスピーキングも出るから、実用的な英語を勉強をせざるを得ないというのが、僕らが狙っているところです。

だとしたら、やっぱり「勉強」というくくりになってしまいませんか?自発的に英語が必要という感覚ではないですよね?

そうです。ただ、高校生の段階で、必ずしも自分にとって必要なものを認識できるとは思っていないので、後から「あの大人が言ってたこと正しいな」とか。それと同じで僕らの本当に身につく英語を強制的にやらせることで、その段階ではちょっとなんでかわからなかったとしても、後で分かるという形でいいと思っています。

そういったところを大人がサポートしていこうっていう。じゃあ学生の場合はそれでもいけるかなと思うんですけど、社会人の場合はちょっとまた違ってきますよね。

これがすごい面白いところで、学生が大学入った時点である程度話せますとなって、そのまま就職するとするじゃないですか。そしたら会社内で「うちの新人、ほぼ100%英語しゃべれるらしいよ」という感じになるじゃないですか。そしたら下から突き上げる感じで、楽天とかがそうなんですけど、ある年次以降は英語しゃべれる人しか採りませんってやると、後から入ってきたメンバーって全員しゃべれるってなるので、元からいたメンバーが焦るんですよ。

そうですよね。居場所がドンドンなくなっていっちゃいますもんね。

それが一番フェアというか、いいなと思っています。

そういったところで社会人も育てていければいいなと。
宮地さんが実際に行った英語学習方法って何かありますか?

私はTOEICの勉強や本やCD教材を買ったり、いろいろやったんですけど、結局何をやってもそんなにしゃべれるようにならないというか、使えなくて。その時思ったのが、やっぱり自分が「これを話したい」っていうものがないと、伸びないと思ったんです。お題というか、例えば海外に行った時に、この話をしたいとか、それこそデザインだったら例えば要件定義ですべき質問とかあると思うんですけど、その質問を英語でどう言うかを考えるとか。自分自身に目的意識がないとできないなとわかったんです。
私はその当時会計士の仕事をしていたので、会計や監査まわりのよく話すであろうフレーズや会話集を自分で作っていた時に伸びたなと思ったんです。それが一番でかいです。

Frogでも、バンクーバーで時々Web制作者向けの英会話コースや、実際にクライアントと打ち合わせをする時に使うであろうフレーズ、メールで使うフレーズっていうのを勉強会でやっているんですけど、それと同じ感じですよね。結局自分が使うことじゃないと、覚えないし、覚えようと思わないと。
英語学習以外にも様々なオンライン学習が出てきていると思うんですね。プログラミングや他の技術もそうですし。オンラインですることのメリットってなんだと思いますか?

一般的に言われるのは、ひとつは安いこと。実店舗を持つ必要がないので、賃料とか維持費とか浮く分だけ月謝を安くできるところがありますと。他社英会話教室で半年で50万円だったものが、ベストティーチャーでは5〜6万でできるというのが一個のメリットです。二つ目はいつでもどこでも勉強できるところで、例えばそれこそ海外にいたとしても、僕らのサービスは24時間やっているので、好きな時間に予約がとれるところです。

そういったメリットって逆にデメリットにもなるのかなと思うこともあって。例えば勉強した気になってしまうというのがデメリットに挙げれるかなと思うんですけど、その点についてはどう思いますか?

勉強した気になったというのはまだ可愛いものだと思うんですけど、いつでもどこでもできる分だけやらないという話があって。結局オンラインで勉強するのがなんで流行ってないかっていうと、それをちゃんとできるのってやっぱりモチベーションの高い一部の人間だけだと思っていて。それ以外のメンバーって、先生が家にやってくるとか、教室に通ってその場でやらないといけないとかじゃないと勉強しないので。いつでもどこでもできるっていう利便性って逆にそんなに求められてないというか。それの最たるものが東進だと思っていて。東進ってスター講師の映像授業をPCで見ようっていうサービスだと思うんですけど、オンラインのサービスだったら家で見てもいいはずじゃないですか。だけどなんでサテライト校っていう、各日本にある東進まで通ってみんなで見てるかって言うと、結局どこか行かないと見ないんですよ。その授業自体。だから、東進のあの成功を見ても、時間と場所が決まっていることの重要性の方が高いと。

オンラインというのはあくまで付加価値というか、予習復習に使ってくださいというスタンスで行った方が、いいかもしれないと。

そうですね。僕らのサービスだったら、学校の授業中にやるとか。僕らの場合は受験という強制力があるのでやりやすいんですけど。

他に様々なオンライン学習サービスがあると思うんですが、何か語学以外のものを利用したことはありますか?

結構ありますよ。プログラミングもやりましたし。あとは映像授業とか見たことあります。けど、まぁそんなに興奮してないです。

興奮してないですかw

いいサービスないです。

やっぱり英語のものを利用されましたか?

そうですね。英語が一番いいと思います。

やっぱりちょっと違うと思うんですよね。プログラミングって録画したものを見るわけじゃないですか。それとオンライン英会話っていうのはリアルタイムなので、ちょっと違うのかなというのはありますよね。オンライン英会話だったら少しは強制ではないですけど、「あ、今日予約したからやらなきゃ」というのはあると思いますね。
オンライン学習に向いている教科や向いていない教科ってあると思いますか?

何を目的にするかによると思います。どの科目でもある程度のサービスはできると思うんですけど、それ以外の要素があると思っていて。東進の話だったらオンラインのサービスを校舎でやるっていうのが価値だし。ベストティーチャーだったらその予約してその時間に電話がかかってくるっていうのが価値だし。ベストティーチャーの試験対策講座だったら受験で強制されるからなんらかの形で必ずやらなきゃいけないっていうのが価値だったりするので。どの科目だからどうこうっていうのはある程度工夫でなんとかできると思っていて。それ以外の要素がないと多分続けられないってことだと思います。

目指すべきものがなんなのかを明確にしていないサービスだったら、ちょっと向かないかなと。

そうですね。結局受験か資格試験かしか成立しないなと思っていて。エンタメ系だったらYouTubeとかニコ動画とかの方が面白いし。任意学習というか、底上げするものだったらモチベーションが薄すぎるので、オンラインだけでストイックにやれない。

英語は特に試験がなかったらどれだけしゃべれるようになったかなんてわからないですもんね。それでしゃべれる気になったけど、実はできてないっていうこともあると思うので、やっぱりそういった目標があるっていうのは大切ですよね。

あとはアメリカでなんで普及しているかっていうと、貧富の差が激しいっていうのが一個と、あとは地理なんですよね。大きいので、通えない可能性が高くて。だからオンラインでやらざるを得ない。日本でもオンラインのサービスである程度普及しているのって、地方のほうが多いらしくて。遠隔授業というか。どこかの島とか、そういうところだと先生が行けなかったり、ろくな予備校がなかったりするので、オンラインを使ってっていうのは聞いてます。

そういう側面もあり、オンライン授業の大切に思うところもあれば、近くに学校があればそこに行こうかなという人もいれば、と。

日本だと学校で普及しない理由も実は一緒で、フィリピンとかである程度IT教育を導入してもらえるのって、既存のカリキュラムや教材がそんなにないからなんです。日本って教材もすごいレベル高いものがあるし、教務っていうんですけど、講師の教え方のノウハウもあるので、そこにITツールを持っていくのって結構大変なんですよ。だけど後進国でじゃあなんであれだけ学校でITを導入してもらえるかっていうと、何もないからなんですよ。

そこの違いがあるんですね。
では留学についてなんですが、宮地さんは留学経験はありますか?

留学っていうのかわからないですけど、二週間くらいバンクーバーに行ったことあります。社会人一年目の時に、年末年始って休みになるじゃないですか。だからクリスマスから1月3日までの1〜2週間くらい行ってました。

学校は休み期間ですよね?

学校やってましたね、その時。

じゃあ一週間くらい学校に通って、と。

そうです。ホームステイしながらバンクーバーの語学学校に通いました。

カナダでホームステイの方とクリスマスや年越しを過ごされたんですか?

なんか、ちょっと寂しくなって…。別に家族とかもいないんですけど、日本で遊べばよかったって…。

寂しくなっちゃったw ちょっと恋しくなっちゃいましたかw バンクーバーはどうでしたか?

勉強するにはいいと思います。何もないじゃないですか?

遊ぶ要素があまりないので、勉強に集中できるかもしれないですね。

スノボとか行きたかったんですよ、せっかくなんで。でも行くメンバーいないなーと思って。そしたら最終日にホームステイのお兄ちゃんがボード抱えながら外出てって、「あんた行くんかい!その話したじゃん!」ってw

寂しいw

最終日の、僕が帰る日にw

結局行ってないんですか?

そうです。もうちょっと積極性がないとダメだなと…。

「目的意識」ですねw 留学したての人は特に引っ込み思案になってたりするので、うざいぐらいに「自分自分!」って言ってる人のほうが英語が伸びるなっていうのはすごく感じます。

日本で引っ込み思案とかおとなしい子でも、海外ではそんなに人の目も気にならないから、結構弾ける子とかいますよ。

海外デビュー?

そう、海外デビューw

確かにいますね。そんな感じで関西の人の方がコミュニケーション力が高いのか、英語が伸びやすいと聞きます。

そうですね。後はやっぱり、これはしょうもない話ですけど、日本人の女の子って外国人にモテるんで、ニーズがありますよね。外国人が寄ってくるから。

それって、でもどうなんですかね…?

本当ですよ。でも日本人の男の子ってニーズがない。寄ってこないから、自分から行かないと。

そこで鍛えられる感じですかね。で、断られてへこんでっていうw

そうですw

留学期間中にナンパとか試してないんですか?

韓国の女の子とかいっぱいいたんで、遊んでましたね。

お!これは放送してもいいんでしょうか?

大丈夫ですw

留学って結局楽しんだもん勝ちかなって思いますね。

ほんとそうですよ。そんなに長く行けるわけでもないし。

そうですよね。バンクーバーに行く前と行った後では、英語に対する意識って変わりましたか?

変わりましたね。やったんですけど、その時伸びなかったんです。水面下で伸びてた部分ももちろんあるんですけど。それを思った時に、「自分英語」って呼んでるんですけど、自分の目的や、「これを話したい」っていうのがないと、一般的な留学のカリキュラムをやっても伸びないなって思ったんで。それこそ生活の中で「これを話したい」というのをいくつも考えて、おさえていくというやり方のほうが伸びるなって思ったんです。それで3日くらいで学校に行かなくなっちゃったんです。僕の行った学校がよくなかったのかもしれないですけど、日本の学校の勉強に近くて、Passiveとか、受動態と能動態の当てっことかやってたんで、「それ俺わかるわ!」みたいな。

学校によっても違いますし、あとマンツーマンで教えるっていう学校もあるので、そういったところを自分にあったものを最初に見つけられるかどうかですよね。
何かのインタビューで、「留学以外のソリューションはまやかしだと思っている」という言葉を見たんですけど、それってどういった経緯でこう感じたんですか?

結局、なんらかの継続性がないと、どんな教材でも身にならないっていうのがひとつあるのと、主体性がない限りは身になっていかないので、意味が無いっていうところがあると思っていて。留学がなんでいいかっていうと、英語を使わないと生活できないとか、友達できないというのがあるので、主体性がないと進まない。なので、例えばスタバでコーヒーが注文できなかったとしても、そこにおいて意識が芽生えるじゃないですか。「これを言えればよかったんだ」っていう意識があって、同じようなシチュエーションが他のところで現れた時に、外国人がこういうふうに言ってたっていうのが聞き取れたら、「あ、こう言えばいいんだ」っていうのが身につくっていう。生きた英語というか、主体性を持ってできるっていうのが、留学のいいところで、常に日常に英語があるので、遭遇するタイミングとか、機会が増えるので。だけどその、一般的な教材や英会話スクールだと、勉強のための勉強みたいになっているので、例えば英会話スクールで伸びる人って、先生を使い倒せる人だと思っていて。「僕はこれが言いたいんだ」とか「今週はこれが言えなかったんだ」っていうのを持って行って添削してもらうとか。そこで膨らめていくっていうやり方だと思っていて。受け身の姿勢でいる限り、何をやってもうまくいかないっていうのが私の考えです。

そうですよね。先生の方からしても、そうやって積極的に聞いてくれた方が、教えようっていう気にもなりますしね。
今ちょっとお話を聞いていて思い出したんですけど、私がカナダに初めて留学して、一番最初に覚えた単語っていうのが「Withdraw」だったんですね。お金を引き出したかったんですけど、今でも覚えてるっていう。その時は本当に現金がなくて、とにかくATMで引き落とさなきゃ!っていう時で、頑張って覚えてボタンを押したっていう。すごい覚えてるんですよ。そういった危機感があったら、そのシチュエーションまで覚えてるので、「今度こういった時にこういう風に使おう」っていうのが覚えやすいですよね。

生きた英語なので、その後も使う可能性が高いじゃないですか。だから覚える価値があると思っていて。Withdrawalとか、単語って、単語を1000個覚えようってなった時に、自分が生きたシチュエーションで出会った単語じゃないと、結局身にならないので。単語を100覚えるんだったら、生きた単語を1個覚えていった方が身になる気がします。

それは本当に、すごく共感します。

それが日本にいると外国人と話すこともないし、出会えないじゃないですか。だから留学はすごくいいんですよ。

留学がいいと言っても、皆が皆行けるわけじゃないので、そういったところをベストティーチャーなどを使って、間を埋めていこうといった感じですかね。

そうですね。あとは資格試験とか、検定試験を3ヶ月に一回とか受けてもらうことで、資格試験の時に言えなかった単語とかが引っかかって、それを主体的に勉強する感じでいいと思います。

資格試験だったら、私もIELTSを受けたりするんですけど、今までWeb制作のフィールドにずっといたので、Web制作の英語はあまり問題無いと思っているんですけど、資格試験になると、ガラスの作り方とか、宇宙の誕生の歴史とか、そういった、自分から進んで読まないような記事も読まなきゃいけなくなるじゃないですか。そういったところがすごく身になるなと思っていて。資格の勉強をしようと思わないとこの単語は出会わなかっただろうなというのはすごくあるんですよ。なので、今海外で働いていて、今英語しゃべれるよっていう人でも、新しい発見があるかなとはすごく思っています。
それらを踏まえて、これからの語学学習ってどうなっていくと思いますか?

ライティングを売れない時期からずっとやっていて、「なんでライティングなの?」「ライティングはまどろっこしい」「ライティングはいらない」ってずっと言われてきて。それを「いるんだ!」っていう話で。売れない時期に他がやってないことをやったら、文科省が4技能だって言い出したんで、今ライティングって言い出して。

先見の明というやつですね。

その時に、もう4技能ってわかってるので、当然他のスクールや、英語の業者さんは、4技能とかライティング、スピーキング両方やりますってやってくると思うんですよ。そうなった時に、僕らが老舗でライティングずっとやってきて、ノウハウもありますし、ブランディングもあると。やっぱり競合優位性っていうか、勝てる要素って説得力や、叩き上げ感だと思っていて。それがベストティーチャーにはあるので、それで競り勝つっていうか。

今後のベストティーチャーかなと。

そうです。ヤンヤンの、Lang-8とかもそうですよね。なんだかんだでずっと添削って言ってきてるじゃないですか。

そうですよね。ライティングはずっとやってらっしゃいますもんね。

ヤンヤンは起業したくらいから知り合いなんですけど、ベストティーチャーが何か一発で気づいて、僕らが売れない時期に、「書かないとしゃべれないよね」ってヤンヤンが言ってて。「この人わかってんな」ってw

そこで意気投合?

意気投合…とは言わないかもしれないですけどw ヤンヤンの目指してる世界と僕が目指してる世界が違いすぎるので。彼は世界中で使われるサービスというか、Language Exchangeみたいな思想ですけど、僕はスクールをやりたい。C to Cじゃなくて、B to Cがやりたい。そこは全然違います。

Lang-8がやってるHiNativeもC to Cで、カジュアルに英語を学んでいこうという感じですもんね。
では、今後のベストティーチャーの展開を楽しみにしています!今回はベストティーチャーの宮地俊充さんにお話をお伺いしました。宮地さん本当に今日はありがとうございました。

こちらこそありがとうございます。

インタビュアー

gotoworks510